ご冥福をお祈り申し上げます。

彼女の闘病中の活動は、非常に多くの人の心に残り、影響を与えたのではないでしょうか。

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情報発信で救われた人たち

先週ふと仕事中にスマホの画面を見たら、このニュースが速報で入っていましたので、近場にいた上級医に話しました。

そしたら「医療従事者からしたら、厳しいことは大体わかっていたよね」と。まぁ、確かにね。

私は芸能関係は疎いタイプなのですが、ここ数年の「医療×芸能」関係のニュースで言うと、やはり小林麻央さんのニュースはとても印象に残っていました。彼女がブログで闘病生活を綴っていることを知り、何度かブログも拝見しました。

そこでは有名人でありながら、自分の状態を赤裸々に載せる姿に素直に感心させられました。もちろん自分の状況を発信することで、彼女自身応援コメントなどに支えられていた部分もあるでしょうけど、それ以上にその行動は、彼女のファンや同じく闘病している方々、その他非常に多くの人に強い影響を与えてきたと思います。

実際にブログには莫大な数の読者・コメントがありましたし、5日ほど経った今でも多数ニュースに取りあげられている現状からは、非常に影響力があった方だと思います。特に病気で治療中の方など、似たような境遇の方にとってはかなり心の支えになってきたのではないでしょうか。「麻央ちゃんが頑張っているんだから私も頑張ろう」と。ポジティブな影響を振り撒いてきた彼女は本当に立派な方だと思うし、ニュースの情報からも、辛い環境でありながら、とても前向きな、素敵な生き方をしてきた人だなと思いました。

このような最期でありましたが、誠にご愁傷様でした。 

癌のステージ4

ステージ4は何故厳しいか?ステージ4は最重症で、生命予後がかなり悪い状況です。

ステージ4というのは「遠隔転移」がある状態で、癌ができた臓器だけでなく、それが主に血流に乗って、全く関係のない臓器にまで癌細胞が散らばっています。つまり、癌ができた場所を手術で取っても、転移した場所から癌細胞が増えていくので根本的な治療にはならず、基本的には手術適応はありません。化学療法(抗癌剤)や放射線治療などがメインとなります。ただしそれらを駆使しても、余命は数年程度であることが多く、治療方針(どういう治療をするのか、または治療をしないのか)に関しては慎重に話し合って決める必要があります。

予後の悪さというのは同じステージにおいても、癌のできた場所(肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮体がん/頸がん、皮膚がん、脳腫瘍…etc)に依っても違うし、同じ臓器内でもどの位置にできたか(血管の近く、隣の臓器の近くなど)に依っても手術ができるか、放射線が当てやすいか、などで変わってきますし、癌細胞の種類(特定の遺伝子変異の有無、分化型・未分化型、etc)に依ってもかなり異なってきます。

それぞれの場合においても研究がなされ予後の推定はされていますが、それらを総じても癌のステージ4というと、5年生存率は数%~30%くらいがほとんどです。乳がんのステージ4の5年生存率は30%程度と良い方ですが、それでも5年後には10人に7人は亡くなります。

もちろん平均値での話なので、1年以内に亡くなる方もいるし、10年20年と生き続けられている人もいます。ただ、そういうデータがある以上、現状の治療ではその程度の余命だと考えた方が無難ですし、医者もそう説明します。現実は厳しいことも言いますし、稀ではあるが長生きする人もいる、と。

選択権は本人にある

ただし生き方自体を決定するのはその人自身であり(認知症患者や子どもを除いて)、別に治療を受けないのもありだと思います。現時点での状況に向き合って、自分でどう生きていくか決め、どう行動するか、です。

現状どのような治療法があるのか、平均余命はどれくらいなのか、治療した場合としない場合でどれくらい変わるのか、その病院ではどの治療ができるのか、治療による副作用はどのようなものがあるのか、治療費はどれくらいかかるのか、どれくらいの期間入院が必要なのか・入院を繰り返す必要があるのか、などの情報をもとにして、自分で生き方考えて、答えを探す。

麻央さんの場合は、具体的にどのような治療を受けたのかは知りませんが、治療しつつブログで情報発信をするという行動をとったからこそ、ここまで有名となり、影響を与える人になり、同時に多くの患者の気持ちを救ったと思います。だからこそ今回のニュースは悲報として多くの人の耳に止まったのも事実ですが、その生き方は尊敬に値するものだと私は思います。