赤字経営で悩まされる病院も多い中、患者医師関係で生じるトラブルも多い世の中。

そのような中、医者は患者の診察の際に、どうあるべきなのか。

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医者の在り方~患者との関係について~

診療におけるジレンマとして、診察にかける時間と診察する人数の問題がある。それは、患者満足度と病院利益・社会的利益の問題に繋がる。

社会的利益に関しては、患者満足度が高い、医師患者関係が良いことで患者の医療に対する意識が向上し、コンプライアンスが良くなることでしっかり再受診をする、という点で一概には言えないが。

一般的に、「より丁寧に時間をかける診察=診れる患者の人数が減る」ことになる。

これに関してどのように捉えるか、どうすべきか、何がベストなのか問いたい。

 

的は絞って二点のみ。

  • 診療時間を短く効率的に多くの患者を診るのがいいのか
  • 一人ひとりに丁寧に時間をかけた診察をするのがいいのか

ここではどちらもベテランで、提供できる医療に相違はないものとする。いずれにしても、まずは知識と技術と経験が必要になる。

どちらのタイプの医者もいるが、どちらがいいのか。患者目線、病院目線、地域や国などの大規模目線で考えてみる。

それぞれに場合における利点・欠点はほぼ相反する形になるけど、列挙してみる。

一人ひとりに丁寧に時間をかけた診察をする医師

患者一人ひとりに対しより多くの時間を充て、丁寧に話しを聞き、容態を詳しく説明する

患者と良好な関係を築きやすく、治療に際し患者からとても感謝される

それによる患者コンプライアンスの上昇、長期的には通院中断などの可能性が低くなると考えられる

一方、同一時間での診察人数は少なく、病院利益は少ない

赤字経営の病院も多い中、運営側からするとあまり好まれない

病院経営が不可能になるほどの赤字であれば、それがきっかけで病院閉鎖、当該地域の医療の崩壊ともなり得る

実際このタイプの医師は患者から本当に感謝され、よくお礼を貰っていたりする。

診療時間を短く効率的に多くの患者を診る医師

患者一人に充てる時間は短いが、同じ時間内により多くの患者を診る

診ている患者自体は多く、病院利益も大きくなる

人数で見ればより多くの人に医療を提供していることになり、医療貢献も多く、実績としても認められやすい

一方患者関係は希薄になりやすく、それによる通院離脱の懸念もある

長期的にはそれが、(患者の自己中断により)提供できる医療が減ることにもなり得る

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立場・期間が違えば考えが違う

立場が違えば考えが違うのと、考える期間(短期的か長期的か)でも考え方は異なってくる。

患者がからしたら当然、より丁寧に時間をかけて話したい、診てもらいたいと思う。そういう医師との関係が良好なところや、謝礼をもらう医師もそういう人に多い(もしくは立場の高い医師)のを見れば明らかである。

逆に病院経営から見たら、より多くの患者を診る方がいいのも明らかだ。その方が利益に繋がる。

これらはどちらも短期的な考えである。

 

一方長期的な視点で見れば、

継続的な通院が長期間の医療提供となり利益にもなる。逆に通院離脱にはその人に対する医療提供の終了、病院利益の低下となる。

病院利益が上がれば更に雇用の確保や医療資源の確保に繋がり、提供できる医療の質が上昇する。逆に行き過ぎた病院経営困難はその地域丸ごとの医療提供の崩壊となる。

そのバランスも考慮しなくてはならない。

両立するのがベスト

上記二つを両立できている医師もいる。

つまり、診療時間は短いけれど丁寧であり医師患者関係が良好である医師だ。

 

これがベストだと思う。

臨床医と研究医で目の前の人を救うのか、将来的な大規模な人を救うのかという観点同様

臨床医内でも、目の前の人に丁寧に診療するか、より多くの人を診療するかという問題を述べたが、両方できれば問題ない。

丁寧で診療が遅い医師は、丁寧さは崩さず診療スピードを上げることを意識し、逆に診療が早い医師は、その中で一言二言でも患者関係を築いていける発言をするよう努力する。

その姿勢で日々努力していくのが大切だと思う。

根本はどうあるべきか

医師(臨床医)は対人の職業であり、患者に対して丁寧にあるべきである。

おそらく医師を目指した人の大多数は病院利益云々の理由ではなく、患者のことを考えて目指したと思う。身近な人の素敵な医師患者関係に憧れたとか、自分が患者の際に素敵な医師に出会って自身も目指すようになったとか、患者のため人のために医療を提供したいとか。

私はその根本をいつまでも大事にしたいと思う。

医療訴訟の多くは、医師患者関係が良好でないことから起きてくる。関係が良好であれば、医療ミスが起こった際の患者側の対応も異なってくる。許してくれることもある。人間なのだから。

現代医療での正しいとされることだが患者のことを想わない発言をするのは、如何なものかと思う。医師としてという以前に、人として誠実でありたい。

この私の考えも現時点の私の立場から来ている部分もあり、将来的に変わるかもしれない。ただし根本は人の為に施す仕事であり、別に利益を上げる為に生きているのではないので、目の前の一人ひとりを大切にしたい。

 

だが、患者との診察時間が長くても十分な知識・経験がなければそれはただのお喋りであり、納得できる返答ができなければ不信感につながる。

十分な知識がないままに大人数の患者を診ているようであれば、提供している医療のレベルはたかが知れている。

まだまだ未熟でどちらも出来ていない私としては、まずはより多くの時間を学習に充てることが大事であるが、こういう記事を書くことで再認識できるので、今後ともブログ執筆も並行してやっていきたい。

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