地域医療・僻地医療を体験してきました。

そこで経験させて頂いたことや、地域医療の感想・問題点など述べてみます。

スポンサードリンク

地域医療と僻地医療というと、同じような感じで使われがちですが、少しニュアンスが違います。

地域医療とへき地医療の違い

へき地医療・・・ど田舎での医療

僻地とは・・・交通条件及び自然的、経済的、社会的条件に恵まれない山間地、離島その他の地域のうち、医療の確保が困難である地域をいう。無医地区、無医地区に準じる地区、へき地診療所が開設されている地区等が含まれる。(引用:http://www.hekichi.net/index.php/hekichitowa/towa_c

つまり、すんごい田舎で人も少ないようなところ。そういう場所での医療が僻地医療。

 

地域医療・・・あるコミュニティでの医療

地域医療は都心も含めて、医療機関どおしの連携や、地域健康水準の向上、患者教育などを指します。
おもに「病院の外」における医療福祉活動を指す感じです。(引用:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1437389099

つまり、”地域”というある程度の範囲における医療。都心も田舎も関係ありません。

 

しかし複雑化している都心の方よりも、コミュニティがはっきりしている田舎の方が医療における連携も強く、地域医療が根ざしているため、地域医療=田舎での医療(僻地医療)、という印象になっているのだと思います。

 

田舎では救急車の受け入れ先の病院が1カ所や2カ所程度しかなく、病院職員と消防署職員で同じ顔を見る機会も多く、病院と消防署の関わりも大きいです。病院側としては他に診てくれる病院がないので、よっぽどのことでない限り、基本受け入れるスタンスです。
逆に都心ではたらい回し問題が起こるくらい病院自体は沢山あり、たらい回されるくらいだから消防隊と医師も初めましてのことが多々あるのではないかと思います。

しかし逆に僻地レベルになると、人手の問題で医療連携・患者教育等の水準は少し下がるのではないか、とも思います。あくまで個人的印象と推測ですが。

 

実研修と感想と問題点

まぁ、そういうことで地域医療研修をさせて頂きました。
経験した内容は以下ような感じです。

  1. 内科患者の管理
  2. 救急対応・当直
  3. 診療所
  4. 往診
  5. 消防署
  6. 介護施設
  7. 在宅看護
  8. 地域住民との集会
  9. 社会福祉会議

僻地医療としては、超山奥のちっさな診療所、超ちっさな島の診療所などを体験させてもらいました。まさしくDrコトー。島巡りとかさせてもらえました。
Drコトーのように手術をやっているところはありませんでしたが、「昔はここで3人(医者・看護師・事務の人?)で手術していたよ」というところはありました。

ど田舎の方に行くとそういう傾向があるのか知りませんが、住民の苗字がみんな一緒なんです。島の診療所にて「ここに住んでいる人の半分以上は○○(苗字)さんなんだよ」と言われ、びっくり。

あとは私が出会った田舎・僻地にいた医師のほとんどが、自治医科大学出身の人でした。
自治医科大学は各県から2~3人募集を取り、学費が無料である代わりに卒後9年間、出身地の都道府県の僻地での医療を任せられるという義務年限があります。(正確には基幹病院に勤める時期もあるので、期間の全てを僻地で過ごす訳ではありません)

いろいろな人に話しましたが、そういった自治医大出身の人も、義務年限が終わったあとは都心に行くという人、大学病院で勤務するつもりの人などが多く、その田舎の地に残るつもりの人は少なかったです。

そうなると地域の医療って自治医大出身の人の入れ替わりで成り立ってはいるが、更なる医師確保という点においては中々改善が見込まれない状況なんだなと思いました。
地域での医師不足を解消するには、自治医大の定員の増加、似たような大学の設立、地域一丸となって医師確保に取り組む必要があると思いました。

 

医師が少ない地での一つの問題は、若手医師の教育面です。
医師が少ないために、

  1. 学びたい専門科の上級医がいない
  2. たとえいたとしても、その上級医しかいなければ偏った知識や技術が身につく可能性がある
  3. 最新医療を取り入れにくい環境であるため、時代遅れの医療ばかり身につく可能性がある

などの問題点があり、専門分化が進んでいる現状、そのような環境であれば進んで勤めに来るような若手医師は少なく、人手不足は悪循環を辿り、結局自治医大出身の若手医師を回してその場しのぎをするしかない現状なのかな、と感じました。

医師が多いだけで全然教育的でないところも勿論あるのが現状ですけどね。ある程度のことは自分で勉強し、実践していくのが医師としてのあり方だと思いますが、ある程度のこと以上の経験を求めるときに、やはり先輩医師の存在が必須であり、地域においてはその医師自体が少ないことが問題、という感じです。

 

結局医師不足を解消するには、

  • 一時的な対応としては、お金で雇う
  • 長期的な視点としては、若手医師を教育できるだけの環境を整えていくこと

だと思います。どちらにせよ、町全体一丸となって取り組むべき内容ですね。

 

感謝御礼

私の体験した地域研修自体は、とてもいろんな体験ができ、また休日も充実しており、総合的に見てとても充実した期間でした。
地域研修から帰るときは、海外旅行から帰ってくるときのような、そんな寂しさがありました。
周りに聞いても地域研修がつまらなかったという人はあまりおらず、やはり貴重な体験として捉えている人が多いようです。おもてなしされることも多く、多くの人が楽しんで帰ってきます。

貴重な体験をさせて頂き、感謝申し上げます。

今後この経験を活かせるかというと、今後実際に僻地で医療に携わるつもりはありませんので業務としては活かせないかもしれませんが、こういった情報発信等させていただき、何かしらの力になれれば幸いです。

今後とも地域の活性化と医療の発展を願っております。

 

 

ちなみに、研修させていただいた地域のふるさと納税させて頂きましたよんw